野菜栽培のポイント

【夏野菜】
①栽珸期間が長いので土作りはしっかりと
トマトやナスなどの夏野菜は栽培期間が3か月以上と長いため、しっかりと堆肥と肥料分をすき込んで土作りを行います。
肥料(ぼかし肥)には、リン酸分が多く含まれる果菜類向けの製品を使いましょう。
土の状態によっては、表示より少ない量でかまいません。ぼかし肥と一緒にニーム油かすをまいておけば、チツ素分を補うことができるほか、害虫忌避の効果も期待できます。

②ポリマルチを張って地温を上げる
地温を上げるために、ポリマルチを張って栽培することをおすすめします。
4月初めごろまでに栽培を始める場合は、地温上昇効果の高い透明なポリマルチを使います。
雑草防除効果は期待できませんが、雑草もある程度は許容するのが佐倉流ですそれ以降の時期には、光を通さず、雑草防除の効果が高い黒いポリマルチがよいでしょう。
マルチには、乾燥防止効果もありますトマトやナスなど大型の果菜類は、穴なしのマルチを張って、自分で植え穴をあける方法をおすすめしています。
穴なしマルチは株間を自由に決められるので、さまざまな種類の野菜に幅広く利用できて便利です。
マルチを張ったままにすると、夏には地温が上がりすぎる現象が起こります。
栽培途中ではずす、上からワラを敷くなどして地温の上がりすぎを防ぎます。
夏野菜には寒さに弱いものが多いです。
透明マルチを張り、地温を上げて苗を植えつけるとよいです。

③こまめに管理しながら育てる
つぎ木苗が売られているトマト、ナス、キュウリなどの野菜は、つぎ木苗を利用します。
価格はやや割高ですが、病害虫に強くて育てやすく、収穫量もふえるメリットがあります。
トマトやキュウリなど野菜の種類によっては、支柱を立てて株を支え、茎を支柱に誘引しながら育てます旺盛に茂る茎葉を放任すると、日当たりや風通しが悪くなって生育が悪くなったり、病害虫発生の原因になったりします。
わき芽かき、整枝、摘心などの作業を適期にきちんと行って、よりよい収穫をめざしましょう。
定期的な追肥も大切です。

【秋冬野菜】
①土作りを省いてでも適期に栽培する
寒さに向かう時期の栽培となるため、タネまき、植えつけの適期を守ることが最も大切です。
土作りには2週間~1か月間かかるため、夏野菜のあとに同じ場所で秋冬野菜を育てる場合、逆算すると8月上旬~中旬には夏野菜の片づけを済ませなければならないことになります。
でも、きっと「まだ収穫できるのに、もったいない」と思い、片づけが遅れがちになることでしょう。
そんなときには無理に土作りをせずに、土作りを省いてでも適期の栽培スタートを心がけます。
夏野菜の多くは、収穫中に定期的に追肥を続けており、土の中に十分な肥料分が残っていると考えるからです。

②前作との相性を考えてプランニングする
コマツナやホウレンソウなどの葉物野菜は特に、肥料分が多く含まれる土で育てると、病気やアブラムシフムンが発生しやすくなります。
トマト、ナス、ピーマンなど収穫中も追肥を続けていた果菜類の栽培あと地は避けるか、元肥を入れないほうがよいでしょう。
おすすめなのは、成長に多くの肥料分を必要とするトウモロコシのあと地です。
逆に、栽培期間が長いキャベツやブッロッコリー、ハクサイなどは、トマトなどの果菜類のあと地に植えて、追肥をしながら育てるのがおすすめです。

③害虫発生のピークを避けて栽培する
農薬を使わない有機栽培では、病害虫対策も重要です。
暑い時期は害虫の活動が活発になり、9月中旬以降になると沈静化します害虫が出やすい時期を避けようとすると栽培のスタートが遅れ、育てたい野菜がうまく作れない場合もあります。
「適期を守った栽培が大切」という前段と矛盾するように思われるかもしれませんが、資材を効果的に使うことで栽培のスタートを遅らせて、害虫
の被害を防ぎましょう。
たとえば、ダイコンのタネまきは8月下旬から行うことができますが、9月中旬にまくことをおすすめします。
この時期には地温が下がってきているため、畝に透明なポリマルチを張って地温を上げます。
不織布などの被覆資材の「うきがけ」が、害虫防除に役立ちます。

【冬越し野菜】
①タネまき·植えつけの適期を守る
冬の寒さを無事に乗りきらせるためには、株の大きさが大切です。
特にエンドウ、ソラマメは、寒さが本格的になる前に株が大きくなりすぎ
ると、耐寒性が弱くなってうまく冬越しできない場合があります。
逆に株が小さすぎると、寒さに負けて枯れてしまうこともあります。
タマネギは、大きすぎる苗を植えると春にとう立ちする(ネギ坊主が
できる)可能性が高くなります。
株が大きすぎても小さすぎてもうまく育たないため、適切なサイズで冬越
しできるように、まきどき、植えどきに注意しましょう。
冬越し野菜は、ほかの野菜に比べるとタネまき·植えつけの適期が短いため、タイミングを逃さないことが大切です。

②野菜の種類と地域によっては寒さ対策を
寒さが厳しい地域では、野菜の種類によっては防寒するとよいでしょう。
たとえばエンドウとソラマメは、強い霜や寒風にさらされると株が傷ふしよくふむので、不織布をトンネルがけするか、畝の北または西側に笹竹を立てて防寒します。
タマネギは、霜柱が立つと根が浮き上がり、枯れてしまうことがあります。
株元を足で踏み固めて根の浮き上がりを抑えると、株が安定して球が大きく育ちます株間にもみ殻くん炭をまくのも有効です。
もみ殻の黒色が太陽熱を吸収して地温が上昇し、霜柱を早く解かす効果があります。
冬だからと言って放置するのではなく、こまめに菜園を見回って生育状況を観察し、病原菌の温床となる枯れ葉を取り除くなどの作業を心がけましょう。

③春先にタイミングよく追肥して生育を促す
寒さで地上部の成長が止まる厳寒期は、追肥の必要はありません。
その代わり、寒さがゆるむ2月下旬~3月上旬に追肥を行うと、春以降の株の生育がよくなります。
エンドウやソラマメは花芽がつく前、タマネギやイチゴなどは葉が旺盛に伸び始める前のタイミングです。
肥料分を最も必要とするときに追肥を行うことで、株を大きく育てましょう。
冬越し野菜は、冬期はあまり手がかからない反面、冬越し後の管理作業が目白押し。
適期に作業を行うことが成功のポイントです。