タネまきと植えつけ

タネのまき方
タネのまき方には、①植え床にまき溝をつけてすじ状にまく「すじまき」、②一定の間隔でまき穴を作り、数粒ずつタネをまく「点まき」、③植え床全体にタネをまく「ばらまき」があります。
ばらまきは収穫量が多くなる反面、間引きなどの管理作業がしづらいデメリットがあります。
そのため佐倉流では、野菜の種類によってすじまき、または点まきにして育てます。
植え床の使い方に、植え床に対して直角にまき溝を作る「横切り作条」という方法があります。
複数の野菜を少しずつ、すじまきにする場合に便利です。

【タネの特徴と種類】
・色付き
タネには色がついていることがあります。
これは、品種の識別や、農薬処理が行われていることを示すためです。
タネにはカビの胞子やウイルスなどがついている場合があり、これが原因で病気に感染してしまうことがあります。
このような病気の被害からまだ幼い苗を守るため、品種によっては農薬などを使って殺菌処理が行われており、タネ袋の裏に記載されている。
成長した野菜を食べるぶんには、安全性にまったく問題はありません。

・加工
タネには、特殊な加工がされている場合もあります。
写真は、吸水力を高めて発芽をよくするために、粉状の混合物でタネを覆ってまきやすく加工された「ペレット種子」 ほかに、かたい皮を取り除
いて発芽しやすくした「ネーキッド種子」、病害虫の被害を受けにくくするためにコーティングした「フィルムコート種子」などがあります。
これらも、成長した野菜を食べるぶんには、安全性にはまったく問題はありません。

【タネまきの前に】
タネまきの前には植え床の表面を平らにならし、クワの背などでしっかりと鎮圧しておきましょう。
発芽しやすくなるほか、発芽がそろいやすくなります。
ゴボウ、ラッカセイ、クウシンサイなど皮がかたいタネの場合、一晩水につけてからまくと発芽しやすくなります。

【タネをまこう】
①土の表面を平らにならして鎮圧したあと、木の板などで深さ、幅ともに1cmのまき溝を作ります。
深さを均一にすることで、発芽がそろいやすくなります。

②溝に1粒ずつタネを置いていく。指先をひ
ねるようにするとよい。

③小さなタネの場合はタネまき用グッズを使って、1粒ずつ慎重にタネを
落としていく。

④・大きなタネ
株間と列間を測り、瓶やコップの底を押し当てて、深さ1㎝,直径5~60mのまき穴を作ります。
穴の中に等間隔で数粒ずつ、タネをまきます。

・小さなタネ
先に列間を測って木の板などで軽くすじをつける次に株間を測りながら、ペットボトルのキャップなどを土に押し当てて、深さ1cm,直径2~3cmのまき穴を作ります。
穴の中に等間隔で数粒ずつ、タネをまきます。

⑤マルチの穴に瓶やコップの底を押し当てて、深さ1cm、直径5~6cmのまき穴を作リます。

⑥穴の中に等間隔で数粒ずつ、タネをまきます。

⑦タネまき後は必ず土をかぶせ(覆土)、手のひらでしっかりと押さえる(鎮圧)、しっかりと鎮圧することは、1回の水やりに匹敵するとも言われるほど重要な作業です。

⑧覆土と鎮圧が終わったら、たっぷりと水をまきます。
タネは、一度吸水したあとで水ぎれすると死んでしまいます。
きちんと発芽させるためには、多すぎると思うくらい、たっぷりとまくとよいでしょう。

植えつけの仕方
野菜作りでは「苗半作」と言われるように、苗のよしあしが収穫を大きく左右します。
よい苗を見極めるポイントと、正しい植え方を覚えましょう。
苗が傷まないように植えつけには日ざしや風が強い日を避けるのがおすすめです。
苗にはポリポットに植えられた「ポット苗」、畑から掘り上げた「掘り上
げ苗」などがあります。
イモ類はタネイモなどを、ニンニクやワケギは「タネ球」と呼ばれる球根を植えつけて育てます。

【種類】
・トマトやナスなどのナス科野菜、キュウリやスイカなどのウリ科野菜を育てるときには、つぎ木苗を利用するのがおすすめです。
つぎ木苗とは、病害虫に強い野生種などの台禾に、育てたい栽培品種をつぎ合わせた苗のことを言います。
価格は少し割高だが、病害虫に強い、低温でも育ちやすいなどのメリットがあります。
写真はスイカのつぎ木苗で、台木と栽培品種、計2組4枚の双葉があるのが特徴です。

・ニンニクやワケギなどは、タネ球と呼ばれる球根を植えつけて育てます。
ほかにも、ジャガイモやサトイモはタネイモ、ショウガはタネショウガと呼ばれるものを植えつけて栽培をスタートします。

・長ネギやタマネギの場合、畑から掘り上げたものが束の状態で売られていることが多いです。
これを「掘り上げ苗」と言います。
葉の色が濃く、勢いのあるものを選びましょう。

【苗を植える前の準備】
①苗を水につけて吸水させておくことで、植えつけ後の水ぎれを防いで根の活着をよくすることができます。
バケツに深さ10mほど水を入れ、ポット苗をつけてて底穴から吸水させます。
②十分に吸水されると、ポットの縁から水が上がってきます。
こうなるまで数分間つけておきます。

【苗を植えよう】
①株閰と列間を測り、移植ゴテで植え穴をあけます。
穴は、ポリポットよりひと回り大きいくらいが良いです。

②ハス口をはずしたジョウロの注ぎ口に手を添えて、植え穴にたっぷりと水を注ぎます。

③完全に水が引くまで待って、ポリポットから苗を取り出し、植え穴に入れる周囲の土を寄せて土と根鉢を密着させ、手で軽く押さえます。

④タネイモやタネショウガなどを植える場合におすすめの方法です。
植え床の中央に、クワで幅10cm、深さ10~15㎝ほどの溝を掘る溝は、ジャガイモでは深め、ショウガでは浅め、サトイモではその中間というように、野菜の種類によって深さを調節します。

⑤株間を測りながら、溝にタネイモなどを置いていきます。
写真はタネショウガを植えつけているところです。

⑥上から土をかぶせ、平らにしてから植え床を作ります。