管理の仕方②

【支柱立て】
株が倒れるのを防ぎ、省スペースにもなる
トマトやキュウリなどのように実がつくと重みで倒れてしまうような果菜類は、支柱を立てて株を支えながら育てます。
こうして、支柱や園芸用ネットを利用して野菜を育てる方法を「立ち作り栽培」と言います。
茎葉を地面に這わせる地這い栽培に比べると、上に向けて茎葉を育てるぶん、狭いスペースで栽培でき、省スペースになります。
誘引やわき芽かきなどの整枝を適切に行えば、日当たりと風通しがよくなり、病害虫予防にもつながります。
支柱の立て方にはさまざまな方法があり、育てる株数や、育てる野菜がど
のように成長するかによって使い分けるのがおすすめです。

〈支柱の選び方〉
スチール製の支柱にはさまざまな長さ、太さのものがあります。
長さは120、150、180、210、240cm,太さは8、11、16、20mmなどの規格があるので、成長後の草丈の高さや実の重さを考慮して決めるとよいです。
たとえば、トマトやキュウリなどは草丈が2mにも伸びて実もたくさんつくため、長さ200cm以上、太さ16mm以上の支柱が適しています。
一方、草丈が高くならないソラマメなどは、長さ120cm、太さ10mmの支柱でよいです。

〈支柱のメリット〉
①風雨で株が倒れるのを防ぐことができる。
②省スペースになる。
③日当たりと風通しがよくなり、病害虫を予防できる。

〈支柱立て便利グッズ〉
・園芸用ネット
キュウリなどのつる性野菜を立ち作り栽培するときに、つるを絡ませるために利用する。
ネットの目の大きさや形はさまざまだが、初心者はひし形の目のものより、10~24cmで目が角形のものが使いやすい。

・ジョイント金具
支柱どうしを固定するのに便利。一般的には麻ひもなどのひもで結んで固定するが、この金具を使えばしっかりと固定できる。
収穫後の片づけもラクになり、支柱の太さに合わせてサイズを選ぶ。

〈支柱立ての種類と方法〉
①直立式
株のわきに、まっすぐに支柱を立てる方法。
支柱を垂直に立てるため、特に2列に植える場合は列と列の間に空間ができ、列間の日当たりと風通しがよくなる。
株数が多い場合には、横に支柱を渡して補強付ると風雨で倒れにくくなる。
②4本支柱
1つの株に対し、支柱を4本立てる方法。
株から15~18cm離れたところに2本ずつ、交差させて支柱を立てる。
たとえば、ナスの場合、まず枝を3本伸ばす3本仕立てにし、4本の支柱を立てて無理なく寄せられる枝を誘引する。
実がたくさんつく野菜でも、しっかりと株を支えることができるが、1本や2本に仕立てる果菜類には不向き。
③3本支柱
1つの株に対し、支柱を3本立てる方法。
株から10cmほど離れたところに頂点がくる正三角形を描く。
その頂点となる位置に支柱を立て、バランスよく束ねる(3本の開
きは120度になるのが理想)、草丈があまり高くならない、ピーマ
ンやトウガラシなどに適している。
④合掌式
2本の支柱を、上のほうで斜めに交差するように立てる方法。
風などで支柱が倒れてしまわないように、交差させた部分に横に支柱を渡して固定し、補強するとよい。
インゲンやエンドウなどつる性のマメ科野菜は、イラストのように地表から120cmのところで支柱を交差させる。
トマトなど草丈が高くなる野菜は、地表から180cmのところで支柱を交差させて高さをかせぐとよい。
⑤スクリーン仕立て(園芸用ネットを張る場合)
キュウリなどのつる性野菜の栽培で、園芸用ネットにつるを絡ませながら育てる方法。
縦と横に支柱を立ててネットを張る。
ネットが風で揺れると株も揺られて傷むため、斜めに支柱を立てて固定する。
ネットも、ひもなどで支柱にしっかりと固定する。
ネットは10~24cm角目のものがあり、キュウリやゴーヤーは18cm角目のものが使いやすい。
⑥スクリーン仕立て(ひもを張る場合)
キュウリなどのつる性野菜の栽培で、縦横に張ったひもにつるを絡ませながら育てる方法。
収穫が終わったあと、園芸用ネットを張っていて再使用したい場合はつるの片づけが大変だが、ひもなら、はずしたつると一緒に処分できる。
ネットを張る場合と同様、ひもが風で揺れると株が傷むため、横だけでなく、縦にも張って補強する。
⑦アーチ式
アーチ状の支柱を立て、左右の上下に横2本ずつ支柱を渡してつなげ、脚にする。
上部中央にも支柱を渡してつなげると、安定感が増す。
キュウリなどのつる性野菜をたくさん育てたいときに適した方法で、アーチを覆うように園芸用ネットを張り、つるを這わせる。
植え床の中央に空間ができるため、列間の日当たりと風通しを確保しやすい。
⑧ピラミッド式
1株に対して支柱を1本ずつ立て、3本まとめて上部をひもで固定する方法。
トマトやキュウリなどのように、実がついて重くなる野菜を少しだけ育てたい場合に適している。
支柱を3本まとめて束ねるので風などで倒れにくいが、必ず互い違いに植える必要がある。
⑨あんどん仕立て
植え床を囲むようにして40~50cm間隔で支柱を立て、ひもを張って囲む方法。
株ごとに支柱を添えて支えるほどではないが、株が倒れたり、広がって通路をふさいだりするのを防ぎたいときにおすすめひもは、草丈が伸びたら段数を増やす。